『忠誠と反逆』(丸山真男 ちくま学芸文庫)

「閉じた社会」について
>「反対者」は殲滅すべき敵(自己以外の権威や流派)ではあっても、それとの討論・競争の過程を通じて、弁証法(=対話)的に客観的価値に接近していくために必要な対立者ではない。(中略)下民が「恐多くも御政道を批判し」たり権力者を選択する自由をもつことは、この価値体系の護持者にとっては、権力への反逆であるより以前に、なにより道徳と神聖性の崩壊、利欲と淫乱の無制限な氾濫に直通するものとして受けとられる。
なんつーか、論述の対象が明治維新期に限定されていたので、ここら辺にあまり関心がないせいか、ところどころに面白いなあと思う箇所はあったけれども概してつまらんかった。