坊主憎けりゃ袈裟まで憎い

とはまさにこのことだ、っていうのがこれ。
http://www.tanteifile.com/diary/2004/11/17_02/index.html
あの有名な「探偵ファイル」が、痴漢を捕まえてその個人情報をネット上に晒しているというもの。その行為の善悪・評価はさておき、ネット上に個人情報を晒された痴漢容疑者の弁護士が探偵ファイルにその削除を要請してきたメールに対して、
>私が相談した弁護士もあきれてました。普通は形式だけでも謝罪から入るべきでは?と。
という感想が述べられているのだが、これにはちょっと頭をひねらざるをえない。このメールは容疑者の弁護士が被害者でも被害者の親族でもないまったくの第三者、赤の他人である探偵ファイルに対して出したもの、少なくとも探偵ファイル側から加害者でもなんでもない代理人に対して謝罪を要求する権限なんて微塵もないだろうし、弁護士側にもそんな義務はないだろう。このBOSSっていう人間は世のすべての犯罪者はBOSS個人に対して謝罪しなければならないとでも思っているんだろうか?
一応断っておくけど別にわしは痴漢を肯定する気も容疑者を弁護する気もないし犯罪を犯した者はそれ相応の刑罰を与えられなければならないと思っている。ただ犯罪者は罰せられるべきであるからといって、犯罪者はどのような罰も甘んじて受けなければならないというわけでは決してない。少なくとも単なる一私人が犯罪者に対して害悪を加えることは、その一私人の自己満足以上にプラスの価値は見出せないだろう。なぜ刑罰権が国家に独占されているのか、なぜ被害者でさえ加害者に対して害悪を加えれば罰せられるのか、少しでも考えようとは思わないのだろうか?
相手は犯罪者だからとか、多くの人に自分達の行動が支持されているとか、そのようなことはある行為が犯罪を構成するかどうか、犯罪を正当化するかどうかということにはほとんど影響を及ぼさない。相手が犯罪者であろうと殺せば殺人罪が成立するし傷つければ傷害罪、名誉を毀損すれば名誉毀損罪が成立する。これらの行為は社会のためとか公共のためとかどのような美辞麗句で着飾っていようと憎むべき単なる一犯罪行為に過ぎない。
っていうかさ、今回の探偵ファイルの行為にはいろいろ反応があるらしくって各所でいろいろ書かれてるんだけどさ、ホントか嘘かは知らないけどこの騒動が起こった途端に探偵ファイルから覗き系サイトに張られていたリンクが切られたとか、「被害者の手記」と題された文章がアップ後に改変されたとか(ホントの話だったらすげえ手記だよな)ダークな話題がいっぱいなのよね、裏探偵ファイルでは嫌がる少女をレイプする漫画を平気で載せてるし。
もう一度断っておくけどわしは痴漢を肯定していないからね、探偵ファイルをやや否定的に語っているだけだから。