『姉ちゃんの詩集』(サマー 講談社)

姉ちゃんの詩集 (MouRa)
大体小説であったりエッセイであったりイロイロあるこの言葉なり文章の集合体の中からあるものを指して様々なジャンル分けがされていますが、その中で「詩」と称するものの定義がいまいちわからないんですよ、私は。短い文章の羅列でそれだけでは明確に意味が理解できないので解釈という作業を挟まなければならない甚だ不親切なもの、というのが私の「詩」に対する印象ですが、この本の「詩」はある意味その私の「詩」に対する印象をぶち破ってくれました。
作者は、その時々の感情を、いや、パッションを、そのときに作者が持つ精一杯の言葉で表現します。そもそも人に読ませるために書かれた詩ではないため、妙な技巧なんかを使ってある言葉に隠れてイロイロ考えないとその内奥が理解できないということがほとんどない。実に気持ちがよくて清々しい。